ジルコニアクラウン
最近歯医者で聞くことが多くなってきた「ジルコニアクラウン」というキーワードですが、皆さんは聞いたことがありますか?
ジルコニアは、金属ではないためアレルギーもなく、歯科業界でここ20年非常に注目されている歯科材料です。皆さんでジルコニアクラウンの正しい知識を身につけましょう。
ジルコニアクラウンとは?
ジルコニアクラウンとは、ジルコニアセラミッククラウンと呼ばれることもあります。
セラミックは、ガラス系セラミックとジルコニア系セラミックに分かれます。現在、デジタル技術の進歩と共にCADCAM技術を応用して非常に良い精度で値段の安いジルコニアクラウンを作製できるようになってきました。
もちろん、セラミックを手作りされる匠な歯科技工士さんが作製されるセラミッククラウンやメタルボンドクラウンに比べると見た目は、ジルコニアクラウンの方が劣る部分はありますが、以前に比べると勝負できるレベルになってきていると思います。
なので患者さまに理解して頂きたいのは、どこまで自然な仕上がりこだわるのか?という点になります。

2005年に発売された当時のジルコニアは、強度は高いが透光性が低く、蛍光灯のような白い光でしたので、白メタルと呼ばれていました。
その後透光性の高いジルコニアの誕生により大臼歯部のクラウンやブリッジとして応用できるようになりました。透光性が高くなると強度が低下するがジルコニアの弱点でありましたが、これは主なジルコニアが安定化のために添加されるイットリアの含有量で決まっていました。
そのため臼歯部に用いることが多く、前歯に用いるのをためらう歯科医師が多かったです。ところがどんどん進化して現在では、混合組成積層型マルチグラデーションタイプのジルコニアが注目を集めています。
ジルコニアクラウンの種類
3Y-HA | Cercon,inCoris Zi,アドヴァST,ceramill zi,KZR-CAD Zr T |
3Y | Cercon ht,inCoris TZI C,ceramill zolid,Z-CAD HTL,アドヴァEI,DD BioZX²,ceramill zolid, 松風ディスクZR-SSカラード,KZR-CAD Zr HT |
4Y | DDcude ONE,Z-CAD One4All,ceramill zolid HT+,カタナジルコニアHT |
5Y | Cercon xt,アドヴァNT,DDcube X²,ceramill zolid fx,KZR-CAD Zr SHT |
6Y | 松風ディスクZRルーセントウルトラ |
M3Y | Cercon ht ML,Dima mill zirconia,KZR-CAD Zr GR-HT |
M4Y | zolid gen-x,DDcube ONE ML,Z-CAD One4All Multi,カタナジルコニアHTMLPLUS, 松風ブロックZRルーセント(for CEREC) |
M5Y | Cercon xt ML,ceramill zolid fx mulrilayer, DDcubeX² ML,カタナジルコニアSTML, KZR-CAD Zr GR-SHT,松風ディスクZRルーセントFA |
M6Y | カタナジルコニアUTML |
M3Y-5Y | IPS e.max ZirCAD Prime,ジビーノ,TANAKAエナメルZRマルチ5, 松風ディスクZRルーセントスプラ,LUXEN Multi |
M3Y-4Y | Sakura Zr Disk,LUXEN Multi Premium |
M4Y-5Y | IPS e.max ZirCAD MT Multi,カタナジルコニアYML,TANAKAエナメルZRマルチブライト |
ナノジルコニア | KZR-CAD NANOZR |
ジルコニアクラウンは、ナノジルコニアクラウンとモノリシックジルコニアクラウンに分けられます。
ナノジルコニアクラウンは、非常に硬くて透光性がないので、被せ物よりもインプラント体として用いられることが多いです。
ジルコニアは、単一組成型・単一組成積層型・混合組成積層型とナノジルコニアの大きく4つに分けられます。20年前にCerconが発売されて以来、ジルコニアクラウンの進化が止まりません。
現在最も新しいジルコニアディスクは、混合組成積層型ジルコニアになります。
混合組成積層型ジルコニアとは?
現在最も進んでいるジルコニア材料が、混合組成型積層型ジルコニアになります。
以前は、透過率が上がると硬さが脆くなると言われていたジルコニアですが、透過率が上がっても強度がどこでも一緒の1100MPaというジルコニア材料が登場しました。
この分野の進化は非常に早いペースですので、我々歯科医師も頑張ってついていかないとです。歯科用のジルコニア材料は、発売されてまだ20年です。今後もどんどん進化するでしょう。
YAMAKINから発売されているジルコニアディスクは、上から順に濃さが増してきますので、天然歯の色に合わせて削る箇所を決めることができます。この積層の構造があるジルコニアは、現在まで強度がありませんでしたが、改良されて強度が増しています。
引用元:YAMAKIN CAD/CAM用ジルコニアディスク KZR-CAD Zr Laxio
ジルコニアセラミッククラウンの強さと耐久性
ジルコニアクラウンは、硬い硬いと聞きますが果たして現在はどうなっているのでしょうか?
以前は、その硬すぎるが故に反対側の歯が削れてしまうと言われていました。実際に自分も硬すぎると判断して使用を避けていました。
3点曲げ試験の結果を見てみましょう。先端部でも770MPaですので、エナメル質100MPaに比べてかなり強い強度があります。また、新しく発売されたLaxioはどこでも1100MPaを超える強さと耐久性があります。
引用元:YAMAKIN CAD/CAM用ジルコニアディスク KZR-CAD Zr Laxio製品レポート
ジルコニアクラウンの見た目
今までは、ジルコニアは非常に硬くて良い材料だが、見た目が白すぎる、透明感がないなどと批判がありました。
ところが現在の混合組成積層型ジルコニクラウンは、どこでも強度と耐久性があり、見た目も非常に良くなりました。
混合組成積層型のジルコニアディスクは、どこを削ってもだいたい1100MPaの強度があります。ここまで来るとガラス系セラミックのe-MAXなど綺麗なセラミックも強度がないのでジルコニアの選択が増えると思います。

また、削り出したジルコニアに着色(ステイニング)する技術もどんどん進歩しています。
以前は、見た目が悪いためにジルコニアの上にセラミックを築成していましたが、現在は、着色(ステイニング)でも十分な見た目となっています。
ジルコニアクラウンの安全性とアドバイス
ジルコニは金属ではないので、金属アレルギーの影響がないです。そのため北欧では、インプラント体として利用され始めています。
日本ではまだ認可が降りていませんが、将来的には認められるかもしれません。
金属ではありませんので、金属イオンの流失がなく安全性が高く生体親和性も高い素材です。
写真は、土台に金属を使用していて金属イオンの流失が起こり歯ぐきが黒く変色していたので、土台をファイバーコアに変更した状態です。
被せ物にジルコニアクラウンを用いても土台がどのような材質なのかもチェックが必要ですね。

ジルコニアクラウンの費用や値段相場
ジルコニアクラウンの費用や値段は、歯科医院によって大きく異なります。また、ジルコニアクラウンと言っても種類で説明したように12個に分類されます。
歯科医院によってどのジルコニアディスクを用いているのかでも費用や値段が変わってきます。
また、ジルコニアセラミッククラウンと言ってジルコニアの上にセラミックを築成している被せ物なのか?ジルコニアを削り出した被せ物なのか?
- ジルコニアクラウン費用相場:5〜10万円
- ジルコニアステインクラウン費用相場:10〜15万円
- ジルコニアセラミッククラウン費用相場:15~20万円
ジルコニアクラウンの費用対効果
ジルコニアクラウンの費用は、保険の被せ物に比べて高いです。しかし、ジルコニアは銀歯やCADCAM冠に比べて非常にメリットが大きいです。
- 金属を使用しないのでアレルギーの心配がない
- 他の被せ物に比べて経年劣化が少ない
- 強度や耐久性があるので割れにくい・壊れにくい
- 見た目が以前に比べても格段に良くなっている
- 変色や黄ばみの心配がない
上記の様な特徴がありますので、保険のCADCAM冠に比べて十分な費用対効果があると思います。
ジルコニアクラウンは、問題がなければ10年以上機能することを考えますと、ジルコニアの費用が10万円、1年で1万円、1ヶ月833円で1日約30円と考えると十分に元が取れると思います。
ジルコニアクラウンと保険適用のCADCAM冠の違い
CADCAM冠は、コンポジットレジン(プラスティック)を高温高圧下で製作されたディスクから削り出します。なので重合率が高く残留モノマーが非常に少ないです。
CADCAM冠は、2014年4月より保険適応が小臼歯部のみ条件付きで開始して、2020年9月より前歯や大臼歯へ適応範囲の拡大が行われました。
CADCAM冠の曲げ強度は、217MPaになります。それに対してジルコニアクラウンは、 1000〜1200MPaになりますので、非常に機会的性質が強いです。
CADCAM冠のビッカーズ硬度(※)は、98~138Hvこれはエナメル質の270~366Hvに比べると柔らかいですので、ジルコニアは1200Hvですので10倍硬度が高いということになります。
CADCAMは、経年劣化が進みやすく摩耗が気になります。やはりコンポジットレジン(プラスティック)という材料の特性上削れやすいということは否めないようです。
また、水中ではもっと経年劣化が進みますので口腔内でも同じように劣化が進むでしょう。

ジルコニアクラウンとCADCAM冠は、見た目以上に結構大きな差があると思います。保険で安いからといってCADCAM冠を安易に選択するのではなく、自分に合った被せ物を選択しましょう。
※ビッカーズ硬度とは、ダイヤモンドを押し込んでできたくぼみの面積で硬い柔らかいを判断する方法になります。
ジルコニアセラミッククラウンと保険適用の銀歯の違い

ジルコニアクラウンと保険適用の銀歯の大きな違いは、まずは曲げ強度になります。
銀歯の強度は、600MPaに対して、ジルコニアの強度は、1000〜1200MPaになりますので、約2倍の曲げ強さがあります。そのため歯科においては、今や王様の座にジルコニアが君臨しています。
次に見た目です。見た目は言わずともわかると思いますが、銀歯はキラキラと笑うと金属が見えてしまいます。
それに対してジルコニアクラウンは、天然の歯に近い色調を再現することが以前にも増してできるようになりました。以前はジルコニアクラウンは、見た目が単調なために前歯に用いることができずに、奥歯を中心に扱われてきました。
しかし、今日では色調が改善されて着色(ステイニング)の技術も進歩したことにより、前歯でも十分な見た目となっています。
ジルコニアクラウンとガラスセラミッククラウン(e–Max)の比較

- 見た目(透光性) 光を透過する能力ですが、ガラスセラミックの方がジルコニアセラミックよりも透光性のデータが高いですが、ジルコニアクラウンはイットリア含有量の増加と共に透光性パラメーターが上がります。
- 強度(機械的性質)
金属を除く歯科の材料の中でジルコニアクラウンは、曲げ強さが最も大きいです。
イットリア含有量が多くても、5層6層のジルコニアは、ガラスセラミックよりも強いです。ガラスセラミックの曲げ強さは、水中と空気中で異なり、水中での曲げ強さは、空気中の値より約20%小さくなります。
一方、ジルコニアの曲げ強さは、水でも空気でも変わりません。 - 化学的性質
ジルコニアは、低音劣化という特有の現象があります。しかし、200〜250°で劣化が早く進むという話であり、お口の中の36°では劣化が非常に遅いです。
また、表面が鏡面状態に研磨されていれば遅くなります。ジルコニアは、鏡面研磨すれば、数十年使用しても強度に影響するような低音劣化は、生じないと判断されています。
ガラスセラミックは、化学的侵食で凸凹表面を呈してくるので注意が必要である。酸性・アルカリ性溶液で浸食され、結果として変色します。 - 生物学的性質
ジルコニアは、耐食性が強くアレルギーが発生したという報告はまだありません。また、表面張力が小さく、すなわち撥水性が高く、汚れ(プラーク)がつきにくいです。
また、ジルコニは鏡面仕上げをすることにより、バクテリアの付着が少なく上皮付着が良好になると判断できます。
ジルコニアクラウンの前歯と奥歯
ジルコニアクラウンは、以前は見た目の問題で奥歯に主に使われることが多い被せ物でした。奥歯でもジルコニアは単色でしたので、お口を開いた時に見える下あごではなく、上あごで用いられることが多かったです。
しかし、ジルコニアの進化は物凄いスピードで進み、今ではガラスセラミックと大して差がないくらい綺麗な被せ物へと成長しました。
上記に記載している見た目(透光性)の部分なのですが5Y(5層)6Y(6層)の部分は、ガラスセラミックにも負けないくらいの透光性になりますので、非常に綺麗ですね。
前歯のジルコニアクラウンでも十分良い結果を出せると思います。
ジルコニアクラウン治療の流れ
奥歯

- 土台が必要か?確認
- 仮歯が必要か?確認
- 噛み合わせに問題ないか?確認
- 根の治療が必要か?確認
- 歯を削ります
- 仮歯を作り調整します(ケースによる)
- 精密な型を採ります(IOSも)
- 噛み合わせを採ります
- ジルコニアクラウンをセットします
- 噛み合わせの調整します
- ナイトガードを作製します
- 定期検診(3~6ヶ月に一度)
前歯

- 土台が必要か?確認
- 仮歯が必要か?確認
- 噛み合わせに問題ないか?確認
- 根の治療が必要か?確認
- 歯を削ります
- 仮歯を作り調整します(ケースによる)
- 2~3回仮歯の調整をします
- 精密な型を採ります(IOSも)
- 噛み合わせを採ります
- 試適を行います
- ジルコニアクラウンをセットします
- 噛み合わせの調整します
- ナイトガードを作製します
- 定期検診(3~6ヶ月に一度)
ジルコニアクラウンの欠点・注意点

かみ合う反対の歯が削れる?
ジルコニアクラウンの欠点は、やはり硬いと言う点です。天然のエナメル質が100MPaに対してジルコニアクラウン1100MPaですので非常に強度が強いですが、他の歯を削ってしまうのではと心配になります。
実際に我々日本補綴歯科学会の専門医でも被せ物としては、硬すぎるから使い物にならないのではないか?などの声もありました。
しかし、もっとも硬いジルコニアは鏡面仕上げにすればかみ合う歯が削れる量は最も少なく、対合の歯が削れる削れないは、硬さではなくその微細構造によります。
ジルコニアクラウンの注意点
ジルコニアクラウンの研磨が不十分であった場合は、摩擦係数が大きく、ヤスリのようにかみ合う歯を削ってしまうという注意点があります。
そのためジルコニアクラウンなどの調整・研磨に関して正しい知識を持った歯科医師に治療を行なってもらう必要があります。
ジルコニアクラウン保険適応の可能性

ジルコニアディスクの値段が今後どのように変化して行くか?にもよりますが、ジルコニアクラウン保険適応の可能性は、ゼロではないと思います。
なぜならかつてハイブリッドセラミックが保険導入されるとは、誰しも予想をしていなかったと思います。ハイブリッドセラミックいわゆるCADCAM冠ですが、世界的な金属の高騰により保険導入してますので、今後ジルコニアクラウンも、もしかしたら保険導入される日が来るかもしれません。
インプラントに比べると安価ですので、現実的にジルコニアクラウンの保険適応の方が可能性として高いと考えます。
しかし、これからの超高齢化社会を考えると国の税収が今まで以上に増えることは考えにくく、なかなか新しい治療を保険導入するのは、難しい道のりかもしれません。
ジルコニアクラウンの寿命と延ばすポイント
ジルコニアクラウンの寿命は約15~20年といわれています。
強度もあり、寿命は長いといえるでしょう。
ジルコニアクラウンの寿命を伸ばすには?
1.鏡面研磨
かみ合わせの調整後に、鏡面研磨を行います。この鏡面研磨ができていなければ何も始まりません。
ジルコニア研磨用のバーを複数用いて仕上げ研磨を行なって鏡の表面のように仕上げると、かみ合う歯を削る心配がなくなります。
2.ナイトガード
ナイトガードの装着は、ジルコニアクラウンセット後は、必ず行いましょう。
夜間、睡眠中の無意識状態での歯ぎしり・食いしばりによる噛む力は、100kgを超えるといわれていますので、相当な圧力となります。
ジルコニアは強度があるので簡単に割れたりすることはありませんが、それでも毎晩毎晩その力が加わるとジルコニアクラウン自体も、歯の根や土台も含めて寿命が短くなります。
また、ナイトガードはジルコニアクラウンの歯だけではなく、他の天然歯を守る意味でも夜間の装着が必須です。

3.定期検診
ジルコニアクラウンの治療のみではありませんが、定期的な検診でのチェックとクリーニングが必須です。
ジルコニアクラウンがどんなに汚れが付きにくいといっても、セルフケアだけではすべての汚れを落とす事は難しいです。
だんだんと付いてきますので、定期的なチェックとクリーニングが必要でジルコニアクラウンの中は、レントゲン撮影を行いチェックも必要です。
以上のような3点がジルコニアクラウンの寿命を伸ばすポイントになります。
セラミックの寿命ジルコニアクラウンは、歯ぐきに優しい

金属アレルギーもなく、ジルコニアクラウンが歯ぐきにも優しい材料であれば間違いなく、現在のところ最強の歯科材料だと思います。
現在さまざまな研究がなされています。多くの研究は、ジルコニアとチタンの比較です。
お口の中の細菌がジルコニアとチタンのどちらに付着しやすいか?という研究結果では、現在のところ鏡面研磨されたジルコニアは、チタンに比べて優位に細菌の付着が少なかったと報告されています。
つまり、細菌が付着しにくい=歯ぐきに優しいということになります。
多くの論文では、ジルコニアの方がチタンよりも細菌の付着が少なくバイオフィルムの形成量が少ないと報告をしていますが、両者にあまり差はないとの報告もあります。
しかし、少なくともジルコニアの方が細菌の付着が多いという報告は見当たらないのでジルコニアは、歯ぐきに対して非常に優しい歯科材料です。
ジルコニアクラウンの質問・相談
- ジルコニアとは?
- ジルコニはジルコニウム(Zr)という金属元素と酸素(O)の化合物で、ZrO2の化学式の酸化物です。
ジルコニアは、歯質および他の修復物よりも弾性係数が大きく、硬く、耐力も純チタンよりも大きい、しかし金属とは異なり、変形をほとんどせず、耐力以上の荷重が負荷されると破断します。
参考文献:ジルコニア修復の常識と鉄則 伴清治 編著
セラミック治療の相談
- ジルコニアクラウンは、割れないのですか?
- ジルコニアクラウンは、セラミックの中では抜群に強いですが、条件によっては割れることがあります。割れないセラミックはないです。しかし、適正に使用すればジルコニアクラウンが割れることは稀です。
ジルコニアは、「ホワイトメタル」と呼ばれて日本に紹介されたので未だに歯科医師の中でも金属だと誤認識されている方がいるくらいです。
ジルコニアクラウンが割れる原因はさまざまですが、1番は歯ぎしり・食いしばりと言われています。歯1本当たりの噛む力は、100kgを超えると言われる歯ぎしり・食いしばりは、ジルコニアクラウンであっても割れてしまいます。
なので夜間のナイトガード装着は、必須になります。
歯ぎしりの原因
まとめ
ジルコニアクラウンに関して、できるだけ分かりやすくまとめてみました。2025年2月現在の時点で被せ物の歯科材料としては、間違いなく第一選択になります。
強度・耐久性も強く見た目も良く、歯ぐきにも優しい材料となりますので、迷ったらジルコニアクラウンを選択して良いと思います。
また、インプラントの被せ物の選択の際にも第一選択は、ジルコニアクラウンになります。
参考文献・図書
補綴歯科領域における CAD/CAM 用デンタルマテリアルの現状と展望谷本安浩,永田俊介,加藤由佳子
日補綴会誌 Ann Jpn Prosthodont Soc 15 : 458-466, 2023
伴清治 日口腔 インプラント誌 第35巻第3号
補綴臨床 別冊 ジルコニア修復の常識と鉄則
伴清治 編著
医師薬出版株式会社