親知らず(智歯)の注意点 | 渋谷歯科 | 平日夜7時半・土日も診療の渋谷の歯医者

親知らず(智歯)の
注意点Wisdom Teeth

親知らずを抜く前に様々な注意点を知っておくのと知らないのとでは、実は大きな違いがあることをご存知でしょうか?
親知らずを抜く前から抜いた後の結果に差が出ることになります。多くの患者さまが大切なことを知らずに親知らずを抜き、その結果、後悔してしまう方も少なくはありません。
なので皆さん、親知らずを抜く前に注意点を理解して、親知らずを抜くイベントを乗り切りましょう。

親知らずを抜くスケジュールは?

まずは、親知らずを抜く前にしっかりとスケジュールを把握し、計画を立てておく必要があります。

  1. 親知らずを抜く前に歯のクリーニングを受ける できれば親知らずを抜く前にお口の中をキレイにして、細菌が少ない状態にすることが理想です。親知らずを抜く1週間前~当日までの間に歯科医院で1時間位の歯のクリーニングを受けるとちょうど良いです。
  2. 抜歯予定日の設定における注意点 抜歯後、最低1週間は、イベント(テスト・運動・大会・飲み会・カラオケ・ステージ・旅行・会議・出張)がない日に予定を組みましょう。
    当院では、可能な限り痛まないように腫れないように迅速かつ丁寧に親知らずを抜きますが、我々の予想を反する結果となることが今までに何度もあります。歯を抜くだけ、大したことないだろうとイベントを控える日に予約を取ることはお控えください。
    1番危険なケースは、以前に親知らずを抜いた際に痛みや腫れがそれほどなく、次も大丈夫だろうと思うことです。今回抜歯する親知らずもそうとは限りません。落とし穴があることが多々あります。
  3. 抜歯後日の消毒 親知らずを抜いてから数日以内に抜いた部位を消毒し、経過を見ます。
  4. 腫れ・痛みのある期間 親知らずを抜いてから48時間後に腫れ・痛みがピークになるといわれています。
    また個人差はありますが、4日目で腫れが落ち着いてきます。
  5. 歯ぐきを切り、縫った場合の抜糸 親知らずを抜いてから7〜10日後に抜糸します。

親知らずは、生え方から抜き方、痛み方、腫れ方それぞれに個人差があるため、このスケジュールを参考に余裕ある予定を組むようにしましょう。

寝不足で親知らずを抜く?

寝不足の場合、どうしても体力や免疫が多少下がった状態での抜歯になりますので、抜いた後に腫れる、痛むという状態になりかねません。
親知らずを抜く際は、万全な体調でいらしてください。

特に親知らず抜歯経験のある患者さまは、前回そんなに腫れなかったから、今回の親知らずを抜くのもそんなに問題ないだろう!とは思わず、十分に睡眠をとってご来院ください。

二日酔いで親知らずを抜く?

稀に二日酔いで親知らずの抜歯に来院される患者さまがいます。このストレス社会においてお酒を飲みたい気持ちは良くわかりますが、抜歯前日は、お酒の量をセーブすることを忘れないでください。

二日酔いでアルコールが体内に残っていると麻酔が効かないことや抜いた後に出血が止まりにくいなどの問題が発生しやすいため、注意が必要です。

妊娠中に親知らずを抜く?

妊娠の可能性がある時または妊娠中の親知らず抜歯は、様々なことに不安を覚えると思います。

まず、親知らずを抜く際に打つ局所麻酔ですが、通常使用する量であれば胎児への問題は、少ないといわれています。
また、局所麻酔薬に含まれるアドレナリンが血圧上昇させて子宮に影響を与えるとの意見もありますが、局所麻酔で使用される量ではほぼ問題ないといわれています。
ただし、妊娠4〜7週の器官形成期には、臓器の発生分化されるため、局所麻酔薬を使用しない方が良いという意見もあります。

妊娠時期ごとの対処法も参考にしてください。

妊娠初期(0〜15週)

様々な影響が胎児に及ぶ可能性の高い時期のため、できる限り処置を避けた方が良い時期です。
この時期に親知らずが腫れたり痛んだりした場合は、洗浄・消毒を繰り返し、出来るだけ歯ブラシで清潔な状態を保ち、痛みや炎症が治まるのを待つのが妥当です。親知らずが虫歯で痛んでいる場合は、歯の中に痛みを抑える薬を詰めて様子を見ましょう。

妊娠中期(16〜27週)

安定期に入ると局所麻酔を用いた治療も問題なくできるようになります。しかし、真横に生えているような親知らずでは、積極的に抜歯することは避けた方が良いです。
真っ直ぐ生えている親知らずであれば問題ないことが多いです。

妊娠後期(28週以降)

妊娠後期に入るとお腹が大きくなるので、歯科の椅子に座って同じ体勢を維持するのが難しくなり、親知らずを抜くことは難しくなる時期です。
できるだけ親知らずやお口の中をきれいに保つように歯ブラシや洗口剤を上手く活用しましょう。

歯科で使用する局所麻酔剤は、使用量がそこまで多くないため、局所で分解され全身に影響することは少ないです。
歯の痛みや麻酔なしで痛みを我慢しながら治療を受けることの方が、大きなストレスとなり胎児に影響が出やすいともいわれています。
しかし妊娠初期と後期は、注意が必要となるため、担当歯科医師と良く相談しましょう。

痛みが強くて親知らずを抜く?

痛みが強い時は、親知らずを抜くことを出来るだけ控えたほうが良いです。なぜなら麻酔が効きにくい(pHの関係)ため、患者さまが大変な思いをすることになるからです。

痛みが強い時の人間の感覚器官は、感度が非常に敏感になるため、少しの痛みが大きな痛みと感じてしまいます。
つまり強い痛みがあるまま治療すると激痛を感じることになり得ますので、決して無理して親知らずを抜く必要はありません。
何度も通院するのは大変だとは思いますが、抗生物質を服用して腫れが落ち着いてから抜くことで、激痛を避けましょう。

腫れがひどくても親知らずを抜く?

腫れがひどい場合も痛みが強い場合と同じで麻酔が効きにくいことがあります。そのため、いくら麻酔を追加しても痛みがあり、抜くに抜けないということがあります。
今まで何度か腫れが強い患者さまの抜歯を行いましたが、やはり麻酔が効かないので、患者さまも担当歯科医師も相当苦しんだ記憶があります。

親知らずが腫れている時は無理して抜かず、まずは抗生物質を服用し、抗生物質の軟膏と日々の歯ブラシで腫れを抑えてから親知らずを抜くようにしましょう。

腫れずに痛くなく親知らずを抜きたい方必見!

長年、何本もの親知らずを抜いてきて、腫れない人には共通する特徴があるように思います。その特徴を以下に挙げます。

  1. お口の中がキレイで汚れが少ない。
  2. 日々の歯ブラシが徹底されている。
  3. 健康的な生活を送っている。
  4. 歯並びがきれい。

簡単にまとめると健康的な生活を送り、1日3回歯を磨きキレイに汚れを落としている方は、親知らずを抜いても痛みや腫れが少ない傾向にあります。
その理由は、皆さんもお分かりかと思いますが、細菌の数がお口の中に少ないからです。悪さをする細菌の数が少ないということは、必然的に痛みや腫れが低減することにつながります。

まとめ

親知らずを抜く際にとても重要なことは、毎日3食後しっかりと歯を磨いてお口の中を清潔に保ち、万全な状態に体調を整えることです。
これが腫れずに痛くなく親知らずを抜くポイントになります。

親知らずを抜く前に注意点をしっかりと確認し、計画を立てることで患者さまも楽に親知らずを抜くことができるでしょう。

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