親しらずの生える年齢と抜歯時期 | 渋谷歯科 | 平日夜7時半・土日も診療の渋谷の歯医者

親しらずの生える
年齢と抜歯時期

親知らずと年齢

通常永久歯は6歳~12歳の間に乳歯と生え代わって28~32本が生え揃いますが、親知らずは、20歳をこえてから生えてくることが多いため、平均寿命が短かった時代には親が亡くなってから生えてくる歯だったためにこの名前が付けられたと言われています。

英語では親知らずのことをwisdom toothといいます。Wisdomは、知恵や分別をあらわす単語で、これは物事の分別がつく年齢になってから生えてくる歯ということから、こう呼ばれるようになったと言われています。つまり、18歳〜20歳くらいを指していると思われます。

親知らずは
いつ出てきますか?

通常は17~22歳頃に出てきますが、まれに30~40歳頃に出てくることもあります。最近では、第三大臼歯は退化する傾向にある為、生えてこない人も増えています。親知らずは、ブラッシングをしても磨き残しが発生したり、まっすぐに生えていない為、歯肉に負担をかけたりするために、虫歯や歯肉炎になってしまう場合があります。

写真では、歯に番号が振ってあり、前歯1番から数えて8番目が親知らずになります。このレントゲン写真では、親知らずが卵の状態でまだ抜くに至らない状態です。年齢は、16歳になります。この親知らずが卵の状態では、まだ抜歯するには時期尚早になります。

このような状態を避ける為に、親知らずを抜歯することもあります。親知らずを抜歯する年齢は、20歳前後が良いとされています。親知らずが生えてきたときに、そのまま残しておいた方がよいか、抜いてしまった方が良いかを、歯科医に相談して、もし抜歯したほうが良い生え方であった場合には、早めに抜歯をした方が、良い結果になります。

親知らずを早めに
抜歯をした方が良い理由

大きな理由としては、親知らずが生えてから長期間たつと、顎の骨に親知らずが定着してしまうため、抜歯が困難になるからです。
また、年齢的に若い時期に抜歯をした方が骨の回復が早いという利点もあります。

歯科医で診察を受け、レントゲンの結果などから、抜歯をする必要がないと判断された場合以外には、できるだけ早く抜歯をして、虫歯や歯周病にならないようにした方が良いでしょう。

親知らずを抜く時期は?

顎の成長は、20代の内は続くと言われています。そのため、成長している間は、親知らずが顔を出してくる可能性があります。

親知らずが生えてくる際の1番の問題は、虫歯や歯周病や口臭など様々ですが、真っ直ぐ生えてくる場合は、抜く必要がない場合もあります。しかし、現代において多くの場合は、横や斜めに生えてくる方が多く、抜歯をした方が結果的に良い場合があります。

親知らずを抜歯するタイミングとは

親知らずが炎症などを起こしてから抜歯をされる方も多いですが、おすすめは、炎症などを起こす前に抜歯をされた方が良いです。理由は痛みが出てから抜歯をする際は、麻酔が効きにくいからです。痛い思いをして抜歯をするのではなく、麻酔が効きやすい状態で抜歯をされた方が患者さんもドクターも楽ですので、思い立ったら吉日です!早めに親知らずを抜歯しましょう。

他の観点から親知らずを抜く時期を考えると女性の場合は、妊娠出産の前に抜歯をされることをお勧めします。妊娠をされると痛み止めや抗生物質を服用することができませんので、腫れや痛みが出てもひたすら我慢するしかなく、清潔に保つために歯ブラシやうがい薬で凌ぐしかありません。

またつわりなどで親知らずの1番奥まで磨くのも嗚咽でなかなかできない場合もあります。妊娠されるとホルモンのバランスがただでさえ崩れやすく、歯肉が炎症を起こしやすいので、妊娠・出産の前に抜歯を行いましょう。

親知らずの抜歯が怖くて
抜きたくない方へ

親知らずを抜歯すると腫れるので、痛そうなので、怖いので、抜歯したくないとお考えになる患者さんも多いと思います。お気持ちは、良くわかるのですが炎症や痛みが酷くなってから抜くのはもっと大変です。もし、どうしても抜きたくないと思うなら、今の歯ブラシの回数と時間を倍にしてできる限り、虫歯や歯周病にならないようするしかないかと思います。

親知らずが生えても
抜かなくて良い?

親知らずが生えてきたら、全て抜歯しなければならないか?と言えばそんな事はありません。レントゲン写真を見ると親知らずが4本全て真っ直ぐに生えています。このような場合は、親知らずを抜く必要がありません。以前は、日本の方でも多くの方が親知らずまで全て4本生えていましたが、現在は、顎の退化により親知らずが生えるスペースがないために、横や斜めに生えて悪さをするようになっております。

このように親知らずまでしっかりと4本生えている方は、比較的顎がしっかりとしている方が多く、横から顎を見ると角張っていかにも力が強い方に多いです。

親知らず抜歯年齢(10代)

親知らずは、6歳の頃より骨の中にでき始めます。初めは、本当に米粒程度の歯胚ですが、年齢と共に親知らずの歯冠形態がわかるようになってきます。

矯正をおこなっている患者さんは、卵の状態で10歳位に抜歯を行うことがあります。卵の状態で抜歯をしていくので、あまり腫れたり傷んだりすることが少ないです。

親知らずに切開を加えて、中をくり抜く形で抜歯を行います。あまり骨を削ったりすることも少ないので、腫れたり痛んだりすることが少ないです。この時期の抜歯は、非常に楽に抜歯ができますので、おすすめの親知らず抜歯時期になります。
親知らずを抜歯する時期は、本当に難しいですが、主治医とよく相談をして決めましょう。

親知らず抜歯年齢(20代)

親知らずを抜歯するには、最も最適な時期だと私は考えます。なぜかと言えば、回復力、治癒力、体力共に全てが揃っている年代になります。もし、親知らずに何かしらの問題があり、抜歯をするのであればやはり20代がベストだと思います。自分が年齢を10代20代30代40代50代と重ねてきて思うのは、やはり20代の頃の回復力には、かなわないなと思います。

親知らず抜歯年齢(30代)

30代の方のレントゲンですね。親知らずを抜歯するラストチャンスかもしれません。斜めや横に生えている親知らずですので、虫歯や歯周病のリスクを考えると抜歯した方が良いです。

やはり10代20代で親知らずを抜歯した方が、30代で抜歯するよりも回復力、治癒力、体力といずれの場合も、若いときには敵いません。なので若い時に抜いておいた方が良いと私は考えています。しかし、そうであっても30代で親知らずを抜こうと思いましたら、抜かれた方が良いです。

親知らずを抜歯した方がいい場合

 

どんな場合に親知らずを抜いたほうが良いのでしょうか?それは、今までに1度でも親知らずが原因で痛みを感じたことがある方は、親知らずの生え方に何かしら問題がありますので、抜歯が必要になります。1度でもというのがポイントになりますね。痛みがあった場合は、何かしらの問題があるので、炎症が起こり痛みが出ていますので、抜歯をされた方が良い場合が多いです。

親知らず抜歯年齢(40代)

左上と左右下顎の親知らずは、もう生えてくることはないでしょう。右下は、親知らずと7番目の歯の間に隙間があります。かなり7番目の根の部分まで親知らずの頭が来ていますので、抜歯をした場合、骨が戻ってくるか?不安な部分となります。しかし、抜かなければ歯周病のリスクは、増しますし口臭もかなりひどいですので、難しい問題ですね。 

  

40代を過ぎた親知らずの抜歯は、アンキローシスと言って、骨と歯がくっついてしまう事があり、抜歯の際になかなか抜けないという現象が起こる事があります。
このアンキローシスは、いまだに原因がわかっていない現象になります。 

 

親知らずの抜歯を40代でおこなった場合に、回復力は10代20代に比べると確実の傷の治りは遅くなります。私は、問題がある親知らずは早め早めに抜いておいた方が良いと考えます。 

親知らず抜歯年齢(50代)

50歳で上の親知らずが左右残っています。この親知らずは、現時点で何処かの歯を抜歯するとなるならば、移植歯として活躍してくれると思います。このように親知らずが真っ直ぐと顔出している状態で、虫歯にもならずに残っていることは珍しいですね。

今もしダメになる(抜歯)ならば、左下の6番目の歯になりますので、そこに上の左右の親知らずどちらかを移植することが可能となります。しかし、若い20・30代に比べると移植した親知らずが生着する可能性は、低くなります。そこら辺を踏まえてどのような選択とするのかは、良く主治医の先生と相談して決定されるとよろしいと思います。

親知らず抜歯年齢(60代)

60歳で生えてこない親知らずは、機能していないので、ここから歯が生えてくることはまずありません。例えばこの患者さんの右上の親知らずは、他の歯を失っときに移植という方法が残っていますが、年齢的にどこまで移植した歯が生着してくれるかは?になります。しかし、年齢が高いから移植が成功しないかと言えば、それは行ってみなければ分かりませんので、抜歯しないで残しておくのも1つの方法になります。

 

60歳となると1本でも多く歯を残しておこうと考える患者さんが多いです。お気持ちはよくわかりますが、親知らずが炎症の原因になっていたり、虫歯や歯周病の原因になっていた場合は、抜歯を選択しなければなりません。

年齢関係なく残して
おいた方が良い親知らず

残しておいた方が良い親知らず

  1. 虫歯ではない親知らず
  2. 歯周病ではない親知らず
  3. 真っ直ぐ生えている親知らず
  4. 上下がかみ合っている親知らず
  5. 汚れがたまらないつきにくい
    親知らず

レントゲン写真をご覧いただくとわかりやすいと思うのですが、真っ直ぐ生えて上下左右の親知らずが、しっかりと噛んでおり歯肉も被っていません。このような場合は、親知らずを抜歯する必要はありません。最近では、顎発達の退化とともにこのように親知らずが生えている患者さんは、少なくなりました。

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