断髄治療・MTM症例
断髄治療・MTMの症例一覧
症例1.
歯の神経を残す断髄治療
移植に使用した親知らず(レントゲン、CT等)

移植後にかぶせ物をした歯(レントゲン、CT等)

昭和の時代、歯科医師は「親知らずは見つけたらすぐ抜きなさい」と教えられてきました。
「どうせ磨けないから」「どうせ悪さをするから」という理由で、抜歯が当たり前と考えられていたのです。しかし令和になり、まっすぐに生えている親知らずを抜かずに残し、他の歯を失ったときに「移植歯」として活用できる治療法が注目されるようになってきました。
一般の歯科医院ではあまり行われていませんが、渋谷歯科では、まっすぐに生えていて虫歯や歯周病がない親知らずを積極的に移植に活用しています。
親知らずの移植にご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
年齢・性別 | 30代・女性 |
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主訴 | 右上の歯を抜いた部分に物が挟まる |
診査・診断 | 右上5番が欠損していました。 |
治療内容 | 通常、歯を失った場合の第一選択はインプラントですが、今回のケースでは、まっすぐに生えていて大きさも適している親知らずがあり、虫歯や歯周病にもなっていなかったため、積極的に移植を行いました。 |
写真の説明 | 赤丸:移植に使用した親知らず 矢印:移植先(歯のない部分)青丸:移植後にかぶせ物をしたレントゲン写真 |
抜歯費用 | 親知らず移植 110,000円(税込) 被せ物:別途 |
リスク・注意点 | 親知らずを移植しても、必ずしも定着しない場合があります。移植した歯は、約10年ほどで「アンキローシス(骨と癒着する状態)」が起こり、最終的に抜歯が必要になることもあります。 |
症例2.
歯の神経を残す断髄治療
移植に使用した親知らず(レントゲン、CT等)

移植後にかぶせ物をした歯(レントゲン、CT等)

昭和の時代には、虫歯が神経まで到達していたり痛みがある場合、すぐに神経を取る治療が一般的に行われていました。しかし神経を取ると歯を大きく削らなければならず、その分歯の寿命が短くなるということが分かってきました。近年、令和に入り Dr. Ricucci(リクッチ) らの研究で、特殊なMTAセメントを用いることで神経を一部残す「断髄治療」が有効であることが示され、再び注目されています。 渋谷歯科でも、この断髄治療を積極的に取り入れることで、できる限り神経を残す治療に取り組んでいます。「少しでも神経を残したい」と思われる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
年齢・性別 | 30代・男性 |
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主訴 | 1ヶ月前から歯の痛みが強くなってきた |
診査・診断 | レントゲン検査の結果、虫歯が神経の近くまで進行している(C3)と判断しました。 |
治療内容 | 虫歯が神経のすぐ近くまで達していたため、根の入り口付近まで神経を取り除く「断髄治療」を行いました。その後、約1ヶ月経過観察を行い、痛みや症状が出ないことを確認してから、かぶせ物の治療へと移行しました。 |
写真の説明 | 赤矢印の黒い部分が虫歯で、神経のすぐ近くまで進行しています。常であれば神経をすべて取る必要がありますが、特殊なMTAセメントを用いたことで、神経を一部残すことができました。 |
抜歯費用 | 8,800円+かぶせ物 別途 |
リスク・注意点 | 断髄を行っても痛みが消えずに神経の治療に移行する場合があります。 |