予防歯科、何歳から始めるべき? | 渋谷歯科 | 平日夜7時半・土日も診療の渋谷の歯医者

予防歯科、何歳から始めるべき?

はじめに

予防歯科とは、虫歯や歯周病などの口腔疾患を防ぐための診療科目です。

つまりは、”歯の健康を守るために大切で欠かせないもの”です。 予防歯科という言葉を聞き慣れている方は、かなりご自身のお口に関心を持っていると言っても過言ではありません。

本日は、「予防歯科は何歳から始めるべきなのか」「ご自身で行うことができる予防について」をお伝えしていきます。

予防歯科は、0歳から!

“予防歯科は0歳から”という言葉を聞いて「赤ちゃんなのになにをするの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、0歳の乳児は自分で歯を磨くこともできませんし、歯の本数もかなり少ないです。 だからって虫歯にならないとは言い切れません。

ここで大切なことは、「0歳から歯科医院に連れて行く習慣を保護者とお子さまが身につけること」が大切なのです。

もちろん、乳児なのでクリーニングを徹底的に行うことはできません。 乳児に行う予防歯科の内容は、以下のような項目を推奨します。

・口腔保湿ジェルを塗り、お口の中や同時にお顔周りのスキンシップなどを行うことで、お子さまのお口周りの緊張を解くことができる

・お口に触れられることに慣れる
また、お子さまが幼い頃から保護者も歯科医院に通うことで、保護者にとっても以下のようなメリットがあります。

・保護者が歯科医師・歯科衛生士から教育を受けることでお子さまの将来的な虫歯予防に努めることができる

・お子さまと同時でクリーニングや治療を受けることで、お子さまにとって「ママ・パパもやっていることだから自分にもできる」と安心してもらうことができる

・保護者が横で、お子さまに「歯磨き気持ちいいね」「歯医者さん楽しいね」などとポジティブな声掛けを行うことで、お子さまが「歯医者は楽しい」と感じることができる

このような点から、予防歯科は患者さまの健康増進と教育にも繋がるため、とても大切であると言えます。

小児歯科のご相談

6〜12歳くらいのお子さまの予防歯科

この時期は予防歯科において最も大切な時期です。なぜならば、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期へと突入し、歯磨きが難しくなる時期だからです。

実際、生え替わりで歯のない箇所や抜けそうな歯があると、お子さまだけで歯磨きを行うのはとても難しいです。保護者の方が必ず仕上げ磨きをしないと、すぐに虫歯になってしまいます。

この時期に、お子さまと保護者の方に行っていただきたい予防内容は以下です。

シーラント治療を受ける

シーラント治療は、6歳臼歯(初めて生える永久歯)が生えてきた頃に受けていただきたい治療方法です。歯の溝にお薬を流し、光で固めることで虫歯になりにくくします。シーラントを受けることで、かなり虫歯を防ぐことができますのでおすすめの治療となっております。

フロスを必ず通す

混合歯列期のお子さまは、歯列が凹凸しているため、歯磨きが非常に難しいです。

凸凹した歯列にしっかり歯ブラシを当てているつもりでも、歯と歯の間には毛先が入り込んでいない可能性があります。歯と歯の間に、しっかりフロス(糸ようじ)を通す習慣を保護者の方が身につけてあげましょう。

保護者の方の仕上げ磨き

保護者の方の仕上げ磨きが最も大切です。

お子さまだけの歯磨きですと、汚れが40%くらいしか落とせていないと思っておいてください。 保護者の方と合わせて80%、フロスや糸ようじを通すことで100%に近づけるようにしましょう。

乳歯の生え変わり

歯列矯正は予防歯科においても大切!

混合歯列期のお子さまで、歯並びが乱れている場合は虫歯、将来的に歯周病になるリスクが非常に高いです。歯列矯正は「見た目をよくしたい」「顔の形をよくしたい」など審美的な目的で行われていると感じる方もいらっしゃるかもしれません。

実は歯列矯正を行うことで、「歯列を整えることで歯磨きがしやすくなり、早期に虫歯や歯周病を予防することができる」という大きなメリットもあります。こういった教育を患者さまに提供することも、歯科医院にとっては大切な役目であると言えます。

混合歯列期のお子さまへ、歯に対する徹底的教育を行う!

6〜12歳のお子さまは、小学生。毎日小学校で教育を受けている年齢なので、吸収が非常に早い時期でもあります。
この年齢のお子さまには、「歯磨きの大切さ」や「歯に良い食べ物」などを伝えて、自身の歯に関心を持ってもらうことが大切です。

歯磨きの大切さ

歯磨きの大切さは、意外とお子さまには認知されていません。いくら私たちや保護者の方が「しっかり歯を磨いて!」と言ってもお子さまはなぜ歯を磨かなければいけないのかが理解できていないことが多いです。

お子さまへの教育ポイントとしては、「目で見える媒体で覚えてもらうこと」です。

虫歯がひどい口腔内の画像や虫歯になったらどのような治療を行うのか、治療で泣いているお子さまの映像などをお見せするのも効果的かもしれません。

虫歯になりにくいおやつ、なりやすいおやつ

特に、予防歯科においては虫歯になりにくい食べ物や、おやつなどをお伝えしていきましょう。以下に記載しております。

  1. お芋、砂糖不使用野菜クッキーなど
  2. キシリトール入りガム、タブレット
  3. チーズ、小魚

虫歯になりやすいおやつは以下です。

  1. キャラメル、チョコレート
  2. ケーキ
  3. ドーナツ

20歳以降は歯周病の予防を

歯周病は成人の80%以上が罹患していると言われています。

しかし、歯周病が深刻な疾患であることは意外と知られていないのが現状です。 歯周病は、骨粗鬆症や糖尿病、心疾患など全身疾患と深い関わりがあり、歯周病に罹患していることで寿命が縮む可能性があるということを知っておいていただきたいです。

歯周病に罹患することで起こるデメリットを以下でまとめました。

  1. 放置すると骨(歯槽骨)が溶ける
  2. 口臭がひどくなる
  3. 進行すると歯が揺れ、歯が抜ける可能性がある
  4. 糖尿病との相互関係が報告されている
  5. (糖尿病の方は歯周病になりやすく、歯周病に罹患している方は糖尿病になりやすいと言われている。
    反対に、糖尿病が完治したら、歯周病の症状も治る可能性が上がる。歯周病が治れば糖尿病の症状が緩和・治癒につながると言われている)

  6. かみ合わせが悪くなる可能性がある

歯周病は以下の点に気をつけることで予防、治癒につながります。

  1. 個人個人に適した歯磨き方法を行う
  2. 洗口液やフロス、歯間ブラシを使用して徹底的にプラークを除去する
  3. 煙をしている方は生活環境を改める
  4. 歯科医院に定期的に通院し、クリーニングを受ける

歯周病はご自身のセルフケアがとても重要です。歯周病にならないために、日々の歯磨きの時間を見直しましょう。

歯周病の予防

予防を行うことで将来的な治療費を抑えることができる

年齢が幼い頃から予防を行うことで、将来虫歯や歯周病になるリスクを下げることができます。また全身疾患の予防にもつながるため、将来的な治療費や入院費なども抑えることができるのです。

私たち歯科医療従事者は、”歯科医院は虫歯になってから行くところ”ではなく、”虫歯を予防するために行くところ””健康になるために行くところ”へと患者さまの意識が変わっていくことを望んでおります。

歯周病と全身疾患 歯周病と糖尿病

まとめ

予防歯科を始める時期は0歳から。しかし、虫歯や歯周病にならないために、全ての年齢の患者さまにとって欠かせないものです。
今一度、予防の大切さについて見直してみませんか?

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